感覚の過敏さや鈍さとは?
2022.03.01
こんにちは。
大洗相談支援センターです。
今日は,発達障害の方に多くみられる感覚の過敏さや鈍さについてのコラムです。
どうぞお付き合いください。
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人間の感覚とは,視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感に加え,固有覚と前庭感覚から成ります。
○固有覚…身体の位置や動き,力加減を感じる感覚
○前庭感覚…身体の傾きやスピード,回転を感じる感覚
発達障害のある方の中には,これらの感覚の処理過程において,同じ刺激でも敏感に感じたり,逆に感じにくいなどの特異性のある方がいらっしゃいます。
感覚の過敏さや鈍さの特性を持つ方々は,日常生活の中でたくさんの困りごとを抱えていることが少なくありません。
それなのに,「我慢が足りない」などと誤解を受けてしまうこともあります。
例えば,感覚の過敏さ鈍さがあると日常生活場面ではこんな困りごとを抱えています。
視覚 | 「白地の紙にプリントされた字が読めない」「LED電球の光がまぶしくて吐き気がする」 |
聴覚 | 「周囲のざわつきで苦しくなる」「刺激がほしくて耳を叩きたくなる」 |
触覚 | 「暑さ寒さの感じ方がちがう」「服のタグや縫い目があたると痛い」「手をつなぐのが苦手」「刺激がほしくて体を叩きたくなる」 |
嗅覚 | 「石鹸、香水などの匂いで気持ち悪くなる」「自分の体臭への違和感を覚えづらい」 |
味覚 | 「特定の食材が絶対に食べられない」「変化が苦手で決まったものだけ食べたい」 |
固有覚 | 「力を加減することが難しい」「よくものを落としたりする」 |
前庭感覚 | 「乗り物酔いをしやすい」「姿勢を保持することが苦手」「ぐるぐる回らないと落ち着かない」 |
このような感覚の特性で困ってる場合の対処方法として,原因となるものを避ける,離れる,取り除くといったアプローチや感覚統合のプロセスの視点をもって支援していくことが大切になります。決して,感覚の特性に対して「無理矢理その感覚に慣れさせていく」という方法をとってはいけないとされています。
特性をもつ方々に対し,その感覚の特性を「普通と違う」といって相手を否定的に受け止めるのではなく,どんな風に感じていて,どのような工夫をすれば共に心地よく過ごすことができるだろうかという観点からご本人と一緒に考えていくことが大切ですね。
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私たち「相談支援センター」では,ご本人が自身の望む生活に近づいていくことができるよう,必要な支援やサービスについて一緒に考えてまいります。
いろいろな社会資源や情報から,ご本人のご希望に沿うと思われるものをご提案することもありますが,ご自身が選んで決めることができるよう努めております。
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